人気ブログランキング | 話題のタグを見る

私たちの日本の現在と未来を考え一歩を踏み出そう。情報探偵・ジョニーT


by jony7h

「蒲生邸事件」の感想文

作家の宮部みゆき先生の事を知りファンになったのは、今から30年前の平成6年(1994)にテレビで2時間サスペンスドラマ「火車」を視聴した時です。

特に最後のエンディングの場面が印象的で、主演の三田村邦彦さんのナレーションと音楽の演出が非常に素晴らしく、エンドロールに注目していたら原作者が「宮部みゆき」と出ていました。

すぐに、本屋へ宮部みゆき原作の本を探して本を買いました。

最初に数冊購入した中に「龍は眠る」「初ものがたり」という本もあり、勿論「火車」も購入。

ミステリーを中心とした物語を興味深く拝読しました。

それから宮部さんの他の本をほとんど買い求め、江戸時代の素敵な人情ミステリー物語等、多くの名作を読み進めました。


20年以上前の平成11年(1999)に「蒲生邸事件」長編推理小説を購入し読み始めましたが、平成時代の現代受験生・尾崎孝史が主人公のタイムトリップした物語としか記憶の無いまま前半の途中で根気が無くなってしまい、後で続きを読もうとして他の短編小説を読み進めてから忘れてしまっていました。

あれから20年以上経過して、令和6年(2024)本棚に仕舞っていたことに今回気付き、改めてきっちりと日を分けながら時間をかけて読破致しました。


改めて最初から読み返してみると、物語中盤からがミステリーの本題であり、タイムトラベラー消えた拳銃蒲生邸の人間模様二・二六事件での日本社会などの時代を考察していくとても味のある作品です。

20年以上経過しましたが、主人公が蒲生邸の人達との出会い、色々な謎と恋話もあり、人間関係も深堀していく「宮部みゆき先生」の手腕の素晴らしさに改めて感銘を受けました。

特に最後のエピローグで「ふき」の手紙が感動的で涙腺をこらえながら読み終わった時には、心の中に風が吹き爽やかな気持ちになり、「読破出来て良かったー・・・」と、感動に浸りました。

蒲生邸事件」の読書感想としては、とても奥深い味のある作品となっており、A以上の特上Sクラスの評価です

主な登場人物: 尾崎孝史・現代受験生10後半、平田次郎・タイムトラベラー40代、向田ふき・蒲生邸の女中20才前後、蒲生憲之・蒲生邸主人で元軍人大将60代、蒲生貴之・長男20代前半、蒲生珠子・長女、蒲生嘉隆・蒲生憲之の弟40代で先代の6男、蒲生鞠恵・蒲生憲之の後妻?・・。   

読み終わってからは、少し自分自身の過去の色々な出来事や色々な人達との出会いと別れも頭の中に蘇えってきました。生きている事に感謝です・・・。

「蒲生邸事件」の感想文_b0247828_17524247.jpg

そういえば、令和6年の今年は昭和11年(1936)2・26事件から88年になり、1年後の昭和12年(1937日中戦争(支那事変)を経過し、昭和16年末(1941)から太平洋戦争へと続くことになります。

現在と言えば、今も続く世界各地での戦争終結が見えません。

人間とは愚かで、歴史は繰り返すしかないのだろうか・・?

更新を通知する


# by jony7h | 2024-01-31 20:00 | 旅・日記(本・映画・ドラマ)等 | Trackback | Comments(0)